私たちの100年後の未来、人と森はどのように関わり、どんな豊かな環境を築いていけるのでしょうか。

世界有数の森林大国である日本の森林は、木材資源としての価値に加えて、森林が持つ多面的な価値に改めて注目が集まっています。

一般社団法人森と未来では「森林の空間価値」をテーマに、100年後の森を思い描きながら、森と人とのよりよい関係がつくられる社会に向け、森と未来 サステナブルアワード2025を開催します。

このアワードでは、起業家やスタートアップの新たな挑戦を広く認知し応援することで、革新を促進し、人と森が共に豊かな未来を創造するため、森林の新しいビジネス創出の場を提供します。

コンセプト

森と描く100年後の未来

今、日本の森は、新しいアイデアを求めています。

日本は、国土の約7割が森林に覆われた世界有数の森林大国です。戦後、未来を願って植えられた木々は立派に育ち、今まさに伐る時期を迎えています。これまで私たちは、木を植え、育て、伐って使うという循環の中で、森と共に暮らしてきました。しかし近年は、木材価格の低下や林業従事者の不足、人口減少などの影響により、この循環を維持することが難しくなっています。

都市での暮らしが当たり前となり、私たちの生活から森の存在が遠のいていく一方で、現代人は「ストレス」という目に見えない課題を抱えるようになりました。最近の研究では、森に触れることでストレスが軽減され、心と体に良い影響を与えることもわかってきています。

利便性を追い求める社会のあり方や開発の拡大、さらに気候変動の影響により、森の生態系にもさまざまな変化が現れはじめています。それでも森は、水や木陰、川や海を育む栄養分など、今も私たちの暮らしに欠かせない恵みを与え続けてくれています。こうした森の恵みを未来に受け継いでいくためにも、人と森の新しい関わり方を見つけていくことが必要です。

このアワードは、「森とともに生きる未来」を実現するため、自由で創造的なアイデアやビジネスを募集し、挑戦する人を応援する場として生まれました。

そして表彰だけにとどまらず、企業や地域の関係者とともに、事業を育てていく支援へとつなげていきます。

森と未来を切り拓く、あなたのアイデアをお待ちしています。

募集要項

募集対象者

(1) 日本国内外を問わず、個人・学生・企業・自治体・団体など、どなたでも応募可能です。(ただし、2025年につきましては、支援地域の対象は国内、エントリーは日本語に限ります。)

(2) すでにビジネスとして森林の空間活用に取り組んでいる方、または事業化がまだされていなくても、明確なビジネスアイデアがあり、具体的な準備段階にある方であれば応募可能です。

(3) 受賞されたビジネスは、森と未来と協賛企業様とのチームによって、ビジネスの実現や促進に向けて伴走支援を行います。選考後、ビジネス実現に向けた支援プログラム(メンタリングや研修、ビジネスの実現に向けた計画や取り組み)に参加し、その活動や成果を最終的に発表できる方が対象です。(2025年11月〜2026年3月まで調整、2026年4〜9月にて支援、年内デモデイ開催を予定。)

募集テーマ

森林空間を活用した、具体的なビジネスの取組みを行うもので、4つのテーマのいずれかに該当する内容について募集します。

募集スケジュール

エントリー期間(2025/6/9(月)〜8/17(日)23:59)
本ページのコンセプトおよび募集要項をよくお読みになり、エントリーをしてください。(エントリーボタンはこのページの下にあります。)
第一次選考(8月末通知)
エントリーされた内容について書類審査を行い、結果を通知します。
第二次選考(9月上旬)
一次審査を通過された方の中から、オンラインで5分のプレゼンテーションを行っていただきます。
最終選考(9月下旬通知)
審査員および協賛企業とともに審査を行い、結果を通知します。
表彰式(10月29日(水) 13:00)
神田明神ホールにて表彰式を行います。

神田明神ホール
東京都千代田区外神田2丁目16−2
神田明神文化交流館2F
https://myoujin-hall.jp

受賞されたビジネスは、森と未来と協賛企業毎のチームによって、ビジネスの実現や促進に向けて伴走支援が行われます

2025年11月〜2026年3月 支援の調整期間
2026年4〜9月 実際の事業伴走支援
2026年 年内 デモデイ(成果発表会)を実施

アワードの審査と表彰について

エントリーをいただいた企画は、審査員により評価を行い、協賛各社とともに受賞大賞を決定いたします。

審査員

立花 敏

京都大学・教授

岩手県出身。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。博士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科にて文部教官助手、森林総合研究所にて林業経営・政策研究領域の主任研究官および北海道支所チーム長を歴任。その後、筑波大学生命環境系准教授を経て、2024年4月より京都大学大学院農学研究科教授。専門は林政学・林業経済学。主な受賞歴として、第3回(2005年度)林業経済学会奨励賞、第12回(2013年度)林業経済学会賞、2023年度日本森林学会誌論文賞などがある。
また、(公社)大日本山林会刊行の月刊誌『山林』に2003年4月より「林産物貿易レポート」を連載中。著書に『入門・森林経済学』(学文社、2024年)等がある。

福島 弦

株式会社Sanu CEO

McKinsey & Companyにてクリーンエネルギー分野の企業・政府関連事業に従事。その後、ラグビーワールドカップ2019日本大会の運営に参画。2019年、本間貴裕と「Live with nature. /自然と共に生きる。」を掲げるライフスタイルブランドSANUを創業。2021年11月にSANU 2nd Home事業をローンチし、現在33拠点の自然立地で事業を展開する。北海道札幌市出身。雪山で育ち、スキーとラグビーを愛する。

指出 一正

株式会社ソトコト 代表取締役 ソトコト編集長

1969年群馬県生まれ。上智大学法学部国際関係法学科卒業。島根県「しまコトアカデミー」メイン講師、福島相双復興推進機構「ふくしま未来創造アカデミー」メイン講師、秋田県鹿角市「かづコトアカデミー」メイン講師、静岡県「地域のお店デザイン表彰」審査委員長、群馬県庁31階「ソーシャルマルシェ&キッチン『GINGHAM』」プロデューサーをはじめ、地域のプロジェクトに多く携わる。内閣官房、総務省、国土交通省、農林水産省、環境省などの国の委員も務める。経済産業省「2025年大阪・関西万博日本館」クリエイター。上智大学「オールソフィアンズフェスティバル2025」実行委員長。最新刊は『オン・ザ・ロード 二拠点思考』(ソトコト・ネットワーク)

長﨑屋 圭太

林野庁 森林整備部長

1992年3月京都大学農学部林学科卒業、同年4月林野庁入庁。以降、高知営林局本山営林署、北海道森林管理局十勝西部森林管理署東大雪支署長、熊本県森林整備課長などの地方勤務を経て、2023年7月~現職。これまで、森林の公益的機能評価や、森林環境税・森林経営管理制度の創設等に携わる。2019年には森林・林業分野に特化した事業開発プログラム”Sustainable Forest Action”の創設・運営にもかかわった。林野庁では珍しい広葉樹好き。

小野 なぎさ

一般社団法人 森と未来 代表理事

東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科卒業後、森を人の健康に活用したいという動機から企業のメンタルヘルス改善に関わる事業に携わり、認定産業カウンセラーの資格を取得。約15年間で、森林を活用した研修プログラムの開発、健康リゾートホテル事業、海外のメンタルヘルス事業の立ち上げを経験。これまで述べ3,000人を森へ案内し、全国の地域と連携し森林資源を活用した観光プランづくり、企業研修、人材育成を実施し、執筆や講演活動を行う。2015年一般社団法人 森と未来を設立、代表理事に就任、森林空間を活用した新しい森林の利用“森林浴”に着目し、国内、海外で活動を行う。全国にShinrin-yoku facilitatorを養成。著書に『あたらしい森林浴』学芸出版社(2019.7.20)
2019年〜林野庁 林政審議会委員に就任。
2022年〜群馬県 森林政策外部アドバイザー・群馬県 観光審議委員

審査基準

以下の5項目を基準に採点を行い、総合的に審査いたします。

(1) 森林や自然へのリスペクト

森林の価値を伝え、次世代へとつなげようとする姿勢が感じられる提案を重視します。
森林や自然を利用するにあたっては、森林を単なる資源として消費するのではなく、自然へのリスペクトや生物多様性への理解、森の仕組みやそこに生きる生き物への配慮がなされているか、また地域の人々の暮らしや文化と調和しているかなど、土地や環境への配慮が評価されます。

(2) 熱意・ビジョン

この企画にどれほどの想いが込められているか、そして将来に向けてどのような社会や未来を目指しているのかを重視します。
課題を自分ごととして捉え、真摯に向き合う姿勢があるか、熱意や考えが明確に伝わってくるかどうかが重要なポイントです。さらに、その実現に向けて粘り強く取り組もうとする意志が感じられる提案が評価されます。

(3) 新しい産業創出に向けた革新性

これまでにない視点やアイデアによって、森林の可能性にどれだけの広がりをもたらしているかを重視します。
独自性があり、技術や発想に創意工夫が感じられることに加え、他の地域や産業分野にも応用・展開できる可能性を持つかどうかも、重要なポイントです。森林を活用することで、新たな仕事や価値を創出する力を持つ提案が評価されます。

(4) ビジョン実現に向けた計画性

アイデアを実現するための計画が、具体的かつ実現可能な形で考えられているかを重視します。
実行までの道筋、必要な人材や資金、想定される課題とその対策などが現実的であるかどうかが、重要なポイントです。夢で終わらせるのではなく、着実に行動へとつなげるための計画性と実行力を備えた提案が評価されます。

(5) 共感性

提案を聞いた人が「一緒にやってみたい」「応援したい」と思えるような共感を呼び起こす力を重視します。
伝え方が明確で、受け手の心に響く工夫がなされているかどうか、また地域や関わる人たちと良好な関係を築いていける提案であるかが評価されます。

表彰内容

審査員および支援協賛企業により、選考結果に応じてテーマに沿って賞を設定し表彰します。

また、支援協賛企業からの賞を受賞された方は、森と未来および協賛各社とのチームにより、支援やビジネス促進サポートをいたします。

エントリー

エントリーの詳細、よくある質問などもエントリーフォームの画面よりご覧ください。

協賛企業・後援

準備中

運営協力・パートナー

一般社団法人 more trees、株式会社 モリアゲ

主 催

一般社団法人 森と未来